以前、冬營舎さんで出会ったこちらの本。
いつか出会えたら…と思っていたなか、有り難い。
『塚本邦雄 百句燦燦』(講談社、1974年)の本文組には「凸版の10ポ(凸版印刷)」、表紙には「秀英体(大日本印刷)」が使われている。1970年代、書体は印刷所の持ち物であり、印刷所を跨いでの書体の使用はまずできなかった。そんななか実現した最後のコラボ。デザインは杉浦康平。
「秀英体」は書体名だが、「凸版の10ポ」はなにを指すのか…ずっとわからないままいたが、先日聴講したオンラインイベントで、「印刷所内でだけ使用する書体にはわざわざ名前をつけなかった」という話があった。そういうことかと納得。